入選作014 詰将棋パラダイス 平成15年9月号「詰将棋パラダイス」平成15年(2003)9月号 短期大学青森県を代表する詰将棋作家I氏に酷評された作。そうなのかなあ。 むしろこの手筋の決定版と思っているのだが。 [評価]A 23 B 30 C 1 誤解 0 無解 0 平均点 2.40 [解説](石黒誠一氏・12月号) 3二銀~2三龍の捨駒を中心にした後半11手は味の良い既成手順だけに、そこまでにいかに見せ場を作るかがポイントである。比較的端正な初型。少なくとも解図意欲の湧く形である。初手は3一角と打つよりないのだが、2二合で切れてしまいそうで何となく打ちにくい。1二玉に対しても結局2二角成と捨てると分かれば、これは本筋である。続く3二歩成は一回は成ってみるところだが、返す刀で2二とと捨ててしまうのが意表を衝く。確かに言われてみれば3三歩はない方がいいのだが、なかなか邪魔齣とは気付きにくいところだろう。この既成筋をさらっとまとめたセンスを買っての採用。作者には無用の心配とは思うが、今後は新味溢れる意欲的な作品も期待したい。 [短評](敬称略) 那須清「よくある筋だが3手目が新味か。詰棋の種は尽きないものですね」 二宮卓郎「流れる手順の中で適度な緊張感が漂う」 野口賢治「初級クラスをベースにしても工夫ひとつで好作になるサンプル」 小林武雄「スマートな形で手順も爽やか。季節も初秋、理想的一番バッター」 真保千秋「3三歩が捌ければ、後は気持ちのよい一連の手順」 神座乃平得「この順を角二枚で実現させるとは、恐れ入りました」 ○○顕○-美しくまとめてる。 ○○包○-13龍と入る収束かと思った。収束良くある筋で残念。 ○原○-序盤が新鮮だと思う。 ○○○宣-打った角をすぐ成り捨てるのは気付きにくいが、他に手がなかった。 ○○健○-綺麗に纏まっているが、新題とは言い難い。創作を志す者は、過去の作品も勉強しましょう。 ○賀○○-実戦形、旨い角捨て、45銀も消エネ限定も含む配置。 柿○○○-実戦形でうまくまとめている。 ○登○-32銀~23龍が上手い捨駒。 ○○恒○-邪魔駒とは思えない33歩。 ○坂○-やさしい手順ですが、実戦形に意義あり。 ○○常○-リズム感がある。 ○○○恵-既成手順だがスッキリしていてよい! ○○須○-33歩が邪魔駒らしく見えないのがいい。 斎○○○-実戦なら初手は35角と指すかも知れない。 ○○司-今月唯一易しかった作。 柴○○○-手順の妙、言うことなし。 ○○憲○-金の重ね打ちが、意表をつきました。 ○○連○○-うまくまとまっている。 砂○○○-狭い所でよく続き、ラストも決まったが、22同金とできないとわかると変化は少ない。 ○○静○-直ぐの角成が最後に見えた。 ○沢○○-角を押し売りして32歩成を実現す。龍捨ても良い。 ○○○将-と金の陰に隠れる13玉が詰まないを発見してゴール! ○骨○-32銀~23龍捨ては誰もが一度は手掛ける手筋だが、2手目合利かずの成り捨ては巧い。 ○○和○-いかにも実戦形らしい、まとまりの良い作品。収束が秀逸。 ○○登-金が欲しい。 ☆打って捨てる31角~22角成、成って捨てる32歩成~22とのリズムがよく、うまい序が付いたものだと感心します。以下は見慣れたものの嫌味のない収束ですが、誤無解0はお見事でした。 [作者]「2四桂跳のタイミングさえ間違えなければそれで良し。収束は既成の筋ですが、そこに至る手順の流れの方を見て欲しいのです」 [作意]3一角 1二玉 (A)2二角成 同玉 3二歩成 1二玉 2二と (イ)同金 1四龍 1三桂 2四桂 2一玉 3二銀 同金 2三龍 同金 4三角 2二玉 3二角成 まで19手詰 [変化] (イ)同玉は3一角、1二玉、2四桂、同金、3二龍まで。 (A)2四桂は同金、2二角成、同玉、3二歩成、1二玉、22と、1三玉で詰まない。 ジャンル別一覧
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